優れたデザインは人間を理解することでしか生まれない(デザインの景色シリーズVol.2)

デイター・ラムスTP1の構造解説

デイター・ラムスTP1の意匠を読み解く

デイター・ラムスはドイツ出身のプロダクトデザイナーである。
ブラウン社のデザインマネージャーを努めた。
バウハウスの理念を継承し、ウルム造形美術大学から多くの影響を受けている。
ドイツデザインを象徴する存在として今でも大きな影響力を持つ。
優れたデザインは、人間を理解することでしか生まれない。

今回図解読み解きを行ったのがBraun Portable Record Player and Radio TP1で1959年に発表された機器である。


ラムスはグッドデザインの10箇条を提唱した。
1.革新的
2.実用的
3.美しい
4.わかりやすい
5.主張しない
6.誠実である
7.長持ちする
8.細部まで完璧
9.環境に優しい
10.最小限である


「美とは本質にさりげなく備わるものであるからデザイナーが自分から誇示するものではない」というのが彼の主張で「より少なく、しかし、より良いものを」をモットーとしてデザインしている。
そして、デザインは社会的視点に立つことが必要で、捨てつづける文明に終止符を打つことを目標として活動した。
彼こそが近代的ミニマルデザインのルーツであり、アップル社のデザインなどにも大きな影響与えている。

参考書籍:永遠のドイツデザイン(ダイヤモンド社)

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